現時点で、《佐竹本三十六歌仙絵》全37件のうち、28件の出陳が決定! 過去最大!

 三十六人の優れた和歌の()み人「歌仙(かせん)」を描く、鎌倉時代の名品《佐竹本三十六歌仙絵(さたけぼんさんじゅうろっかせんえ)》。かつて二巻の絵巻物として伝わったこの作品は、大正8年(1919)に一歌仙ずつ分割され、別々の所有者のもとに秘蔵されました。


 2019年は、この「佐竹本三十六歌仙絵」が分割されてから、ちょうど100年を迎える年です。本展では、これを機に、離ればなれとなった断簡を展覧会としては過去最大となる規模で集め、皆様にご覧いただきます。


 大正、昭和、平成の世を越え伝えられた秘宝中の秘宝《佐竹本三十六歌仙絵》の世界を、平安・鎌倉時代に花開いた王朝美術の名品とともにご堪能ください。

《佐竹本三十六歌仙絵》のイロハ

「三十六歌仙」とは?

歌人・藤原公任(ふじわらのきんとう)(966~1041)の『三十六人撰』に選ばれた、三十六人の優れた歌詠み人。柿本人麻呂、小野小町、在原業平など、飛鳥時代から平安時代に活躍した歌人が挙げられています。

「佐竹本」とは?

鎌倉時代以降、歌仙の肖像が多く描かれるようになります。これを「歌仙絵」といい、旧秋田藩主・佐竹侯爵家に伝わったことから「佐竹本」と呼ばれる三十六歌仙絵が、最高の名品として珍重されてきました。

「佐竹本」は何がすごいの?

単に歌仙の容貌を描き分けるだけでなく、歌の意味に寄り添って表情や姿勢に微妙な変化を加えています。そのことによって、詠んだ人物の心情さえも感じさせる肖像表現となっている点が、他の歌仙絵や同時代の肖像画に比べ大きく優れています。料紙や絵の具も最高級のもので、高雅な品格と味わい深い情趣を有しており、その美しさは、一歌仙ごとの断簡となっても損なわれていません。